I LOVE FD3S RX-7

CDと一緒に注文したら冊子だけが先に来ちゃったというあれです。R32GT-R、スープラと続いてこのシリーズ3冊目の購入はRX-7。しかもそのタイトルの通りFD3S型しか取り扱っていません。FC3S型とかSA22Cとかは全く触れていない、というわけでもないんですが、本当に見開き1ページ程度の扱いくらいで、メインはアンフィニRX-7からRX-7までの1型から6型スピリットRシリーズまでを順に取り扱っている。


リリース当時、時代は280馬力という、スペック主義が横行していたこともあり、デビュー当時の馬力が255馬力しかなかったRX-7は同時期のユーノスコスモに人気を奪われていたらしいが、そのスペック主義を覆したのがRX-7だという。カタログ数値以上に運転する楽しさとコーナリングマシンとしての性能を体感することでその車のよさがわかる。


徹底的に軽量化が図られていたのは知っていました。アルミを使用したアーム類、ハブ、ローターという足回りのパーツには標準でピロボールが装着されていたというし、一般的にはスチール製が使用されるテンパータイヤRX-7ではアルミ製となっていたり、ボンネット、フットペダルにまでアルミを多用している。
また、リトラクタブルヘッドライトのシンプル化、排気系の単純化、勿論他のメーカーが持っていない唯一無二の存在であるロータリーエンジンという軽量かつハイパワーという特異なパワーソースがあるおかげで軽さを武器としたマシンが誕生したわけですが。


しかし1回1回のマイナーチェンジがほんとに規模のでかいもので、やっぱり完成度は低かったのか、それともまだまだ上に上り詰めたかったのかはわかりませんけど1型と6型ではスタイルこそさほど変わらないものの中身においては充実性を本当に増している。


で、巻末のほうに91年デビュー当時のRX-7とライバル車を比較しているページがあるんですが、簡単に言えばRX-7はこれだけ優れてますよということを前面にアピールしたいページになっていて、正直見るに耐えないところもある。よくもまぁ恥ずかしげも無くこんなことが書けるもんだ・・・。
特に写真を使ってライバルの批評をしているページではRX-7の3つあったグレード別にそれぞれライバルを3台挙げて比較してるんですが、例えばZ32(NA)の欄には「230馬力にもかかわらず、車重は1470kgと重く、走りにも切れ味がありません。スポーツカーとしての軽快なハンドリングは望むべくもありません」とか。
GTO(NA)の欄には「225馬力で1640kgもあり、動力性能も今一歩と言えます。特にコーナリング性能はRX-7に遠く及ばないでしょう。シャーシベースをディアマンテと共有化していることもあり、RX-7とではスポーツカーとしての生い立ちが違います。ボディサイドのエアインテークはダミーで、ミッドシップに見せかけた機能の裏付けのないデザイン処理の多いエクステリアはスポーツカーとしてのインテリジェンスに欠けています」とか。


全くその通りです(核


ちなみに91年当時、スープラはまだ70の時代だったのですが、ロングノーズはアメリカンスタイルにして時代遅れとか安全性に問題があるとか、コーナリング性能はRX-7には及ばないでしょうという、何故か憶測染みた解説なのにはちょっと・・・。


RX-7ってライバル車に挙げられている車種よりもボディサイズが一回り小さいんですよね。だからよくライバルはシルビアだ、なんて言われてますけど実際はどうなんだろう。
RX-7も好きな車の1つですけど新車時から個体差の多かったと言われているRX-7が中古で出回るようになってからはその色合いをさらに濃くしてるんじゃなかろうか。少しでもいじられている車は狙わないほうがいいとまで言われてますからね。ロータリーエンジンがもたらすのは何もメリットだけじゃないというわけです。
中古車選びのコツのコーナーで、2ローターそれぞれのコンプレッションとローター間の差に関する話が出てこなかったのはちょっとなぁ・・・。