インプレッサWRX STI
最初に言っておく!
7割褒めて2割貶す!
というわけで、ついに発売となった新型インプレッサWRX STI。
本当は友人と見に行く予定だったんですけど、友人はバイトが入っていたため結局1人で見に行くことに。
ディーラーの前を横切ったらもう2台も置いてあるんだもん。見に行くしかないでしょ。
- 外観
新型インプレッサの外観には賛否両論あって、まずハッチバック1本になってしまったことから叩かれてましたけどそれよりもですよ。
このヘッドライトには目を瞑ってもこのテールライトはないわ・・・。
それが結局STIになってもなんら変わってなかったりする。
しかしSTIにはブリスターフェンダーという一種のアドバンテージがあって、先代STIはただ盛っただけのようなイメージがありましたけど今回はかなりこのフロントのブリフェンでダウンフォースを稼ぐらしい。
フロントフェンダー後部にはSTIのシルバーオーナメント。
フロントバンパー後部、またフェンダー後部下にはダクトが装備され、ここから空気を抜ける仕組みになっている。
ちなみに、ランエボXのフロントフェンダーにもダクトがあるんですけど、確か片方はダミーだったはず・・・。
あとこの手の車にしては珍しく、ヘッドライトウォッシャーが付いていて、使用しない時はバンパー内に隠れている。
リアハッチにもSTIのオーナメント。かなり豪華。
- 内装
実は新型になってから、実際の内装って見た事がなくて、ホームページとかで見た印象では結構深くて好みだなぁと思ったんです。
で、実際に乗ってみたんですけど、確かに深いですよ。深くて広いんですよ。
ただ、なんか物足りないような気がしてならない・・・。
3眼メーターはアンバーレッドだし、いろんな箇所に赤く光るギミックが仕込まれてて面白いんですけど・・・。
インテリアの造型がシンプルすぎるんだろうか。
リアのスペースは広かったなぁ。さすがハッチバックというか。
ちなみに屋外に車があったのでエンジンも始動させてもらったんですけど、やっぱりランエボと同じように遮音材とか突っ込んでるんですかね。かなり静か。エンジンの振動も全くない。これは言われて初めて気づいたんですけど、ほんとびっくりするくらい。
先代の、しかもアプライドAとかBとかだったら結構振動伝わってきてたんじゃないかなぁ。それが無いって言うのは驚きでありもしかしたらそれが物足りなさなのかも・・・。
気になるのはエアコン送風口の位置。
オーディオラックの下にあるのって実際どうなんだろう・・・。
あとは6MTのシフトフィーリングですね。
縦置きのトランスミッションなので、結構ゴリッゴリッという節度あるフィーリングで好みだし、シフトの動く部分が結構短い。
なのにシフトノブが長すぎ。シフトノブが長いのに動きが短いので正直なところすごい「ちぐはぐ」というか、納得いかない。もっと縮められないのかなぁ。
これ勿体無いよ。せっかくクラッチペダルはストロークや重さなどが絶妙だったのに。
フロントの見切りが利かないのも気になったかも。
あれ、これ私が悪いだけか?
エアインテークの高さが低くなった分視界が広いとは謳われていたんだけどそれ以前の問題というか、まぁこれも慣れっちゃぁ慣れなんでしょうけど。
さすがにアクセルを煽ったときは振動しますけど、妙に回転するような振動なんですよね。
- 機能面
まず驚いたのがボンネット。
価格高騰のためにアルミ素材がボンネットなどに使用できなかったSTIなのに、ボンネットが軽い軽い・・・。
ってこれダンパー入ってるーっ!
そうなんですよ。ダンパーが入っているので、ある程度持ち上げたらあとは勝手に開くんですよボンネットフードが。
まぁエンジンルームに関しては先代と比べて特に差異は無いかな。
ただインタークーラーにSTIロゴが入っていないのはコストダウンされた形跡なのかもしれない・・・。
ちなみに燃費は1リッターあたり10.4km。先代STIが10.2kmなので馬力が上がってるのに何故か燃費が良くなっているのは何が要因?空力とか?もしかしたら電子制御デバイスの恩恵かも。
で、今回STIに初めて搭載された電子制御デバイスがSI-DRIVEとVDC。
先代までは唯一センターデフの制御であるDCCDに使われていただけだったんですけど。
今回からはレガシィに搭載されていたSI-DRIVEがこちらにも搭載されていて、これは走行するシーンに合わせてエンジンを制御するというもの。
ランエボはツインクラッチSSTに似たようなモードがありますけど、あれはあくまでトランスミッションの制御。こちらはエンジンの出力制御。
VDCは簡単に言うと横滑り防止装置。ランエボにもASCという同じような装置が搭載されている。
やっぱり傾向なんですよね、最近の。
スポーツカーというか、まぁスポーティーな車には今では必需品のようになっている。
が、国内でこの手の装備が一番早かったのってやっぱりスープラなんですよね?(厳密に言うと20ソアラや70スープラなど、1JZエンジン搭載モデルにはこれが搭載されていたはずですが)1993年の発売当時からツインターボグレードにはスリップコントロールが採用されていたし。
逆に同時期のフェアレディZにもGT-Rにもありませんでしたからね。勿論GT-Rなどは4WDでトラクションがかかりやすいという利点もあったから搭載されていなかったのかもしれませんけど今は安全性を売りにしたい部分でもありますからね。
フェアレディZが2002年にフルモデルチェンジした際に横滑り防止装置が搭載され、RX-8がデビューしたときもやっぱり横滑り防止装置は搭載されていたことから考えても、ね。そういう時代なんですよね、きっと。
ってこれただ単にスープラ持ち上げたかっただけじゃね!?
ただ、インプレッサの場合、最初から電子制御デバイスでこてこてにされてきたランエボと違って水平対向エンジンやレイアウトが齎す素性で
安定走行を生み出してきたようなイメージがある分、どうもこの電子制御デバイスの投入がやっつけに感じて仕方がない。
- 総評
というわけで一応気になる部分、気に入った部分などを挙げてみましたけど、結論から言うと正常進化じゃないですかね。
私以外にも結構見に来ていた人がいたらしいですけど、どうもSTI=セダンという認識が強いらしい・・・。
でもね、ハッチバックになってしまったもんはしょうがないですよ。
価格をだいぶ押さえ込んだのは認めますけどね。
ただいじりたい人にはちょっと物足りない部分があるかもしれない。
まずディーラーオプションのほとんどがナビやユーティリティのためのもので、STI専用マフラーとか、エアロとかそういったものがほとんどない。後から出ては来るでしょうけど。
てか、選べるメーカーオプションがシートとホイール、ナビくらいしかないってのもなんだか寂しいね。
当分は先代STIの売れ行きがよくなることと思う。
私もね、どちらかというと先代のほうが好きだったりするわけなんですが、まぁ悪く言ってしまうと購入の候補からはちょっと遠のいたかなぁ・・・。
あ、ちなみに冒頭で7割褒めて2割貶すと言ってまして、残り1割足りないんですけどこの1割は実際に運転してからどちらかに転ばせます。
あと、わざわざ17インチ仕様でいろんな装備が簡素化されているグレードがあるんですけど、ということは競技ベースのSpecCって今回はリリースされないってことなんですかね?
いや、でも先代からSpecCはカタログが別だったからなぁ・・・後から追加されるのかも。